【UFC】ビクター・ヘンリーのローブロー事件！試合再開の不可能性とは？

ビクター・ヘンリーのローブローによるノーコンテスト

試合概要

10 月 22 日（日・日本時間）、アラブ首長国連邦・アブダビで行われた総合格闘技イベント『UFC294』のバンタム級マッチで、ビクター・ヘンリー（36 歳、アメリカ）とジャビッド・バシャラート（28 歳、アフガニスタン）が対戦しました。

試合は1Rから激しいカーフキックの応酬で始まりました。バシャラートがヘンリーのローをキャッチしてテイクダウンを仕掛けますが、ヘンリーは素早く立ち上がって対応します。その後、バシャラートはバックスピンキック、前蹴り、関節蹴りなど多彩な蹴り技で攻め込み、少し優勢な展開となりました。

2Rが始まって間もないタイミングで、バシャラートの左インローがヘンリーの下腹部に直撃しました。ヘンリーは激しい痛みに悶絶し、声を漏らしてしまいました。一度は立ち上がりましたが、すぐに座り込んでしまい、深刻なダメージを受けている様子が伺えました。

レフェリーは試合が中断され、ヘンリーの健康状態を確認するために試合を止める決定を下しました。そして、結果はノーコンテストとなりました。

ヘンリーとバシャラートのキャリア

ビクター・ヘンリーは元々DEEPのバンタム級王者であり、日本国内でも所英男、上田将勝、中島太一、大塚隆史、元谷友貴といった強豪たちを相手に勝利を収めてきました。さらに、20 年の『RIZIN.21』では金原正徳にも勝利し、日本人選手との試合でも成功を収める「日本人キラー」としても知られています。

一方、ジャビッド・バシャラートはUFCと契約して以降、11 連勝を達成しており、将来性が期待される選手です。この試合に勝利すれば15 連勝となる記録を持つ彼は、今回の試合でヘンリーとの激戦を展開しました。

ノーコンテストの意義と今後の課題

今回の試合がノーコンテストとなったことは、審判団の判断が正しいものであることを示しています。ローブローは試合において許されない反則行為であり、選手の健康や公平性を守るためには厳格に取り締まられる必要があります。

しかしながら、今回のノーコンテストは試合途中での中断という結果となりました。このような事態を避けるためには、審判と選手の間でのコミュニケーションや、審判の判断基準についての明確なルール設定が必要です。

セコンドの報告とヘンリーの健康状態

試合後、ジョシュ・バーネットは自身のSNS 上で、ヘンリーが検査を受けるために病院にいることを報告しました。我々は彼の早い回復を願うばかりです。

総合格闘技は過酷なスポーツであり、選手は試合中に激しい打撃や関節技を受けることがあります。そのため、試合後の適切なケアと十分な休養期間が重要です。ヘンリーが早期に回復し、再びリングに戻ってくることを願っています。

今後の展望とファンの期待

ビクター・ヘンリーは多くの日本のファンに愛される選手であり、彼の復帰試合が待ち望まれています。彼の強さと技術は疑いの余地がありません。一方、ジャビッド・バシャラートも今回の試合でその実力を証明し、更なる飛躍が期待されます。

総合格闘技はその過酷さとスリルから数々のファンを惹きつけており、今回の試合も注目を集めました。この試合を機に、ルールの改善や審判の判断基準の明確化などが進められ、より公正で安全な競技環境が整えられることを期待します。