アーム株、上場初日に急騰－ソフトバンクGの戦略が奏功

アーム株、上場初日に25％高－ソフトバンクＧ孫氏の戦略勝ちか

英半導体設計会社アーム・ホールディングスの株価は14 日の米株式市場で大幅に上昇しました。新規株式公開（IPO）価格の51ドルを約 25％上回りました。ソフトバンクグループ傘下の同社は前日に48 億 7000 万ドル（約 7180 億円）を調達する今年最大のIPOを実施しました。このIPOは株式相場を押し上げ、ソフトバンクグループの孫会長兼最高経営責任者（CEO）に成功をもたらしたのです。

ソフトバンクグループの戦略的成功

この上場初日の取引はアーム株の価格が56.10ドルで始まり、取引終了時には63.59ドルとなりました。時価総額は650 億ドル強であり、譲渡制限付き株式ユニット（RSU）を含めた完全希薄化後ベースでは680 億ドル近くに達します。

ソフトバンクグループの孫氏は、このIPOに関する的確な判断を下しました。13 日の最終的な価格設定会議では、一部の銀行や企業幹部が事前の価格レンジより高い価格を提案しましたが、孫氏はリスクを冒して健全なデビューを損なうことを避けたかったため、追加の収入欲しさにそれを却下しました。事前の価格レンジは47ドルから51ドルであったと報じられています。

アーム株価の上昇により、ソフトバンクグループの保有分は約 120 億ドル増加しました。また、アームはIPOに際してインテルやアップル、エヌビディア、サムスン電子、台湾積体電路製造（TSMC）などの大口顧客から出資を受けるために約 7 億ドル相当の株式を確保していました。

ソフトバンクグループの株価上昇

アームの上場を受け、ソフトバンクグループの株価は15 日の東京株式市場で一時 5.1％高の6914 円となり、6 月 14 日以来の日中上昇率を記録しました。

結論

アーム株の上場初日の急騰は、ソフトバンクグループの戦略が成功したことを証明しています。孫氏の的確な判断とアームへの大口顧客からの出資により、ソフトバンクグループは相当な収益を得ることができました。今後の展望としては、アームの成長が期待されることで、ソフトバンクグループの株価にもさらなる上昇の可能性があります。