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オリックス優勝で阪神と日本シリーズ「関西決戦」に期待…CS突破なら59年ぶり
20日に行われたパシフィック・リーグの試合で、オリックス・バファローズが3連覇を達成しました。関西拠点の球団が59年ぶりにセ・パ両リーグで頂点に立ちました。オリックスは来月のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージを突破すれば、日本シリーズでセ・リーグを制した阪神と対戦することになります。これにより、50年に始まった日本シリーズでの「関西決戦」が実現する可能性が出てきました。
64年の阪神対南海ホークス以来
日本シリーズでの「関西決戦」は、阪神と南海ホークスによる一度きりで、それから60年以上の歳月が経ちました。オリックスの優勝により、関西の野球ファンやOBからは期待の声が上がっています。
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優勝したオリックスの選手たちがグラウンドを1周しています(20日夜、京セラドーム大阪で)=大塚直樹撮影
オリックスは優勝を決めるために2位のロッテと対戦し、6-2で勝利しました。この試合ではオリックスが7回に6点を奪って逆転し、3連覇を達成しました。オリックスは過去2年、本拠地で観客の前で優勝を決めることができなかったため、3連覇達成は大歓声に包まれました。
64年の日本シリーズを覚えている関西の野球ファン
64年の日本シリーズでは、阪神と南海が互いに3勝ずつを挙げる激しい戦いを繰り広げ、最終第7戦で南海が阪神を3-0で破り、日本一となりました。この時の阪神の1番遊撃手として全試合に先発出場した吉田義男さん(90)は敗れたこと以外にも、第7戦が東京五輪の開会式と重なり、観客数が7試合で最少の約1万5000人にとどまったことを悔やんでいます。吉田さんは「野球が(関西だけの)ローカルなものに感じられて悔しかった。今年はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で火がついた野球人気が続いている。関西対決を実現して、この盛り上がりをさらに大きくしてほしい」と期待を寄せています。
オリックスファンも、59年ぶりに実現する「関西決戦」を心待ちにしています。大阪市西区に住む男性(82)は64年の日本シリーズを甲子園球場で観戦した経験があり、「再び決戦を見られるかもしれず、夢のようで本当に楽しみだ」と話しています。大阪市北区の居酒屋「野球酒場 酔勝家」では、約30人がオリックスに声援を送りました。会社員(24)は「オリックスは大阪の誇りだ。オリックスのエース・山本由伸投手と阪神の強打者・佐藤輝明選手の直接対決が見てみたい」と話しています。
阪神ファンも同様の思いを抱いています。甲子園球場の近くに住む68歳のファンは、64年の日本シリーズをテレビで観戦し、「阪神の岡田監督はオリックスで監督を務めたこともあります。古巣との対決で関西が盛り上がるはずです」と力強く語りました。
近鉄百貨店が優勝セール
関西の近鉄百貨店では、オリックスの優勝を祝して、優勝記念セールを開催することになりました。あべのハルカス近鉄本店(大阪市阿倍野区)では、3連覇を祝して、女性用の防寒アイテム3点セットや18金のネックレスなどを特別価格で販売します。さらに、選手や監督の背番号にちなんだ価格の食品や衣料品も用意され、オリジナルグッズも先着順でプレゼントされます。
なお、近鉄百貨店はかつて、オリックス球団と統合した「大阪近鉄バファローズ」を運営していましたため、優勝時にセールを行っている伝統があります。
まとめ
オリックスの3連覇により、関西拠点の球団が59年ぶりにセ・パ両リーグで頂点に立ちました。もし阪神がCSファイナルステージを突破することができれば、50年に始まった日本シリーズでの「関西決戦」が実現することになります。関西の野球ファンやOBからは、この関西対決に対する期待の声が高まっています。
関西地域にとっては、64年の阪神対南海ホークス以来の「関西決戦」の実現は、歴史的な瞬間となるでしょう。野球が再び関西の街に盛り上がりをもたらし、地域に活気を与えることが期待されています。オリックスと阪神の熱戦が日本中を魅了し、野球の魅力がさらに広がることを願っています。
<< photo by Jorgen Hendriksen >>
この画像は説明のためのもので、実際の状況を正確に描写していません。