クラウドファンディングの出資・寄付は経費として認められるべきか？

クラウドファンディングへの出資・寄付は経費で落とせる？資金を調達した場合は？

クラウドファンディングは、個人事業主や法人にとって有効な資金調達方法の1つです。しかし、税制面や会計処理に関する疑問や悩みも多いでしょう。本記事では、クラウドファンディングの種類と税金・会計処理について詳しく解説します。

クラウドファンディングとは

クラウドファンディング（Crowd Funding）は、インターネットを通じて不特定多数の人から資金を集める方法の一つです。実施方式によっては、目標金額に達成せずに資金が調達できないというデメリットもあります。

クラウドファンディングの種類と資金調達

クラウドファンディングには、寄付型・購入型・投資型の3つの種類があります。寄付型は寄付を目的としたものであり、リターンがないタイプです。購入型はモノ・サービスなどのリターンがあるタイプで、資金調達者にとってはプラットフォームを通じて気軽に募集できる利便性があります。投資型は投資によって資金調達を行い、収益の一部を金銭で分配するものです。

寄付型・購入型の処理

個人事業主がクラウドファンディングを通じて寄付を行った場合、寄付先が一定の法人であれば、寄付金控除の対象となります。また、購入型の場合は、購入した商品を事業のために利用する場合、経費として計上できる場合があります。

投資型の処理

投資型のクラウドファンディングでは、分配金を受け取る際には基本的に雑所得として確保申告が必要です。また、法人が投資型のクラウドファンディングに参加した場合、取り扱いは法人税の範疇となります。

クラウドファンディングで受け取ったお金に税金はかかる？

個人や法人がクラウドファンディングで調達した資金は基本的に課税対象となります。具体的な取り扱いは、購入型・寄付型・投資型ごとに異なります。

個人事業主の場合

個人事業主がクラウドファンディングで資金調達をした場合、購入型は事業所得として、寄付型は雑所得として扱われます。年間 110 万円以上の寄付を行った場合には贈与税の課税対象となる可能性もあります。

法人の場合

法人がクラウドファンディングで支出した寄付金は、一定の範囲内で損金に算入されます。また、購入型の場合は、購入した商品が事業に必要なものであれば経費として計上できます。

クラウドファンディングの会計処理

クラウドファンディングの資金提供や調達に関する会計処理は、個人事業主と法人で異なります。具体的な会計処理方法は、購入型・寄付型・投資型ごとに異なります。

詳細な処理方法については、以下の表を参考にしてください。

クラウドファンディングの資金調達、手数料の助成事業も

一部の自治体では、クラウドファンディングによる資金調達を支援する制度を設けています。具体的には、クラウドファンディングで資金を調達する事業者が一定の要件を満たす場合、クラウドファンディング運営事業者への手数料や紹介ページの作成費用を助成する制度があります。

まとめ

クラウドファンディングで提供または調達したお金の取り扱いは、内容や相手によって異なります。はっきりとした取り扱いについては、税理士に相談することをおすすめします。