男子バレーが成長した”もうひとつ”の理由 石川祐希が象徴する「時代」の変化とは
背景
男子バレーボールの日本代表チームが好調な理由は2つある。1つは10 年以上にわたる強化策が実を結び、成果を上げたことだ。もう1つはプロ選手の増加である。バレーボールは野球、サッカー、バスケットボールと異なり、国内リーグであるVリーグはプロリーグではない。そのため、多くの日本代表選手は企業チームに所属し、バレーボールを「副業」としてプレーしていた。しかし、最近では企業チームに所属しながらも海外でプレーする選手や、日本のリーグでプレーするだけでなく海外でプレーするプロ選手が増えてきている。この変化は、石川祐希をはじめとする選手たちの存在が象徴的である。
プロ選手の増加
石川祐希は、大学在学中からイタリアのセリエAリーグに所属し、世界最高峰のリーグでプレーしていた。彼は中大でもプレーし、卒業後はシエナ、パドヴァ、ミラノとイタリアリーグでステップアップを果たしてきた。彼は毎試合世界のトップ選手と対戦し、磨かれた技術や知識、メンタルを披露している。彼の存在は、日本代表に大きな影響を与えていると言えるだろう。他にも髙橋藍や宮浦健人、西田有志、関田誠大など、日本代表の選手たちが海外でプレーしている。プロ選手の増加は、競技のレベル向上につながっており、日本代表にもプラスの影響を与えている。
終身雇用の概念の変化
一方で、近年では終身雇用の概念が薄れつつある。バレーボール界でも、選手たちは1つの企業に終身雇用で所属するだけでなく、プロとしてのキャリアを模索するようになってきている。プロになることで安定したキャリアが保証されない分、一層の競争意識が生まれている。この変化は、競技のさらなる発展につながっていると言える。
プロの世界の厳しさ
ただし、プロの世界は一見華やかに映る一方、結果次第であるということを忘れてはならない。プロ選手は容赦なく切り捨てられることもあり、責任を自ら背負う必要がある。しかし、海外で活躍するプロ選手たちの姿を目の当たりにすることで、日本代表選手たちの意識も変わってきている。彼らは新しいチャレンジに恐れずに挑み、個々の強さを集めたチームとして成長している。
まとめ
男子バレーボールの日本代表チームが成長した理由の一つは、プロ選手の増加である。石川祐希をはじめとする選手たちの存在は、代表チームに大きな影響を与えており、競技のレベル向上につながっている。また、終身雇用の概念が変わりつつある現代社会において、バレーボール界でもプロ選手の存在が増えている。プロの世界は厳しいものであり、結果次第であるが、選手たちの闘志とチャレンジ精神が日本代表にも還元されている。時代の変化は確実に進んでおり、男子バレーボールの成長と進化はまさにその象徴である。
<< photo by Angelo Pantazis >>
この画像は説明のためのもので、実際の状況を正確に描写していません。