安田記念予想:好調枠&不調枠の特徴は明快? 狙うべきデータから浮上する馬とは?
先週終わった日本ダービーに続き、今週末は2 歳新馬戦が開始する。開催は京都競馬場から阪神競馬場に変わって、「東京・阪神」の2 場となる。そして、日曜日の華やかなイベントといえば、「安田記念(GI・東京・芝 1600m)」である。今年は近年の芝マイル重賞での勝利メンバーが揃って出走予定。人気順も直前まで読めないような豪華なメンバーの混戦状態となっている。
1. 1 番人気馬が馬券になる確率は80パーセント?
過去 10 年間、1 番人気の馬は3 勝を挙げている。この3 頭は、ロードカナロア(2013 年)、ジャスタウェイ(2014 年)、モーリス(2015 年)である。種牡馬になった後も、活躍し続けている馬たちである。1 番人気馬たちの成績は3・3・2・2となっており、馬券圏内率は80パーセントにも上る。春 GIシリーズのなかでも成績は良い部類であるが、近 7 年間は勝利していない。さらに、過去 10 年以前の3 年間は馬券圏外にとどまっていた。過信は禁物である。対して、2 番人気馬は過去 10 年で0 勝。成績は0・1・1・8と低水準である。3 番人気馬は過去 1 勝。成績は1・3・1・5である。これ以外の数字としては、4 番人気馬 2 勝、7 番人気馬 1 勝、8 番人気馬 2 勝、9 番人気馬 1 勝などがある。このことから、「中位人気馬の勝利が多いことが特徴であり、単勝で狙うならばこのゾーン」と言えるかもしれない。
2. 近年は関東馬優勢になりつつある?
2019 年と2020 年の安田記念において、1~3 着はすべて関東馬で独占された。関東と関西の勝利数を比較すると、1 着馬は関東と関西でそれぞれ5 勝ずつであるものの、近年は関東馬の勝利が目立つようになってきている。過去の勢力図が変化している可能性がある。今年の出走馬を見ると、上位人気勢は東西半々のようである。どちらに軍配が上がるか、注目すべきポイントの一つである。
3. 1 着馬の枠は偏っている?
過去 10 年で1 着馬は3 種類の枠しか使用していない。3 枠は2 勝、5 枠は4 勝、7 枠は4 勝であり、かなり極端な結果となっている。つまり、偶数枠は1 度も勝利していない。特に2 枠は成績が芳しくなく、過去 10 年で馬券に絡んだのはたった1 頭である。今年はジャックドールとセリフォスがこの2 枠に入っており、2 頭ともうまく立ち回らなければならない。しかし、全体的に見ると、馬券圏内に入った30 頭の内訳は1~4 枠が10 頭、5~8 枠が20 頭であり、圧倒的に外枠が有利である。チョイスに迷った場合、外目をやや重視するのが良いかもしれない。
4. 狙うのは前走ヴィクトリアマイル組?
最後に、ローテーションについて考えてみよう。近年の成績に基づくと、前走のヴィクトリアマイル組が良さそうである。過去 5 年間で、前走のヴィクトリアマイルで4 着と5 着だったアエロリットがそれぞれ2 着に入り、2020 年には前走 1 着アーモンドアイが2 着になった。さらに2021 年には、前走 1 着のグランアレグリアが2 着に入った。これら馬たちはすべて関東馬であることが共通している。したがって、今年はソングラインが有利な立場と言えるだろう。その他、1 着馬のローテーションとしては、「前走高松宮記念」と「ダービー卿 CT」組が2 勝ずつ。そして、「天皇賞(秋)」「マイラーズC」「安土城 S」「京王杯 SC」「ドバイDF」からは各 1 勝ずつ出ている。前走のローテーションから選んで馬券を購入することはなかなか難しいが、データを参考にすることは有効である。
まとめ
安田記念に向けた予想をたてるにあたって、1 番人気馬と中位人気馬の成績、近年の関東馬の優勢、1 着馬の使用された枠、前走のローテーションを分析することが大切である。単純に人気順を得るだけではなく、これらのデータを引っ張り出して分析し、見込みのある馬を徹底的に探そう。そして、競馬は運に左右されるものであり、さまざまな要素に幅広く注意し、最終選択に急がず深く考えることが大切である。
<< photo by Philippe Oursel >>
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