「古いものが美味」は本当? 七夕に食べるそうめんの真相を検証
七夕の由来とそうめんの関係
7 月 7 日は七夕の節句であり、中国から伝わった行事です。七夕は彦星と織姫の星を祝う祭りであり、そうめんはその行事食として食べられる地域も存在します。では、なぜ七夕にそうめんを食べるようになったのでしょうか?
栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんによれば、古代中国では7 月 7 日に無病息災を願って小麦粉と米粉、塩を混ぜた生地をねじって揚げた「索餅(さくべい)」を食べる習慣があったと言われています。日本に伝わった後、索餅をルーツにそうめんが作られ、七夕そうめんとして食べられるようになったとのことです。また、そうめんを糸に見立て、織姫に願いを託す意味もあるとされています。
そうめんの新物と古物
そうめんには新物と古物(ひねもの)の2 種類があります。一般的には湿度と温度が低い冬から春にかけて製造され、その後、梅雨の時期を1 度経て販売されるものが新物です。さらに1 年置いて梅雨を2 度越したものを古物と呼びます。
梅雨の時期による味の違い
梅雨の時期は、麺に含まれる酵素の働きによってコシが出ておいしくなるとされています。これが「古いものがおいしい」と言われる理由であると言えます。ただし、誤解してはいけないのが、古物になるそうめんはしっかりと管理して儲存・熟成させたものだということです。一般家庭でそうめんを2〜3 年保管したからといって古物にはならず、むしろカビなどの心配が出てきます。
注意すべき儲存方法
そうめんを美味しく食べるためには、適切な儲存方法が必要です。和漢さんは、そうめんを購入したら密閉容器に入れ、涼しい場所で保管することを推奨しています。湿度や温度が高いと、そうめんが劣化し食べられなくなってしまうため、注意が必要です。
まとめ
七夕に食べるそうめんについて、栄養士の和漢歩実さんの話を通じて検証してみました。七夕の由来やそうめんの製造方法、儲存方法などについて詳しく知ることができました。
古いものが美味しいとされるそうめんは、梅雨の時期によって酵素の働きによって風味が増すと考えられています。しかし、古物になるそうめんはしっかりと管理して儲存・熟成させたものである必要があります。
おいしいそうめんを食べるためには適切な儲存方法が重要です。密閉容器で涼しい場所に儲存することで、そうめんの風味をより長く楽しむことができます。
七夕の時期には是非、そうめんを食べてみてはいかがでしょうか。彦星と織姫のロマンチックな物語に思いを馳せながら、古物のそうめんの美味しさを堪能してみてください。
<< photo by Brooke Lark >>
この画像は説明のためのもので、実際の状況を正確に描写していません。