92 歳山田洋次監督「時々怒りさえ覚える」シネコンの複雑なチケット購入に物申す
複雑な現状に山田洋次監督の不満
日本映画界の巨匠である山田洋次監督が、最新作「こんにちは、母さん」の舞台あいさつで、シネコンでのチケット購入の複雑さに物申しました。この作品は、東京の下町で生きる母と息子の物語を描いたヒューマンドラマで、吉永小百合さんを主演に迎え、大泉洋さんや永野芽郁さんとの共演となりました。
山田洋次監督は、近年のシネコンのチケット購入の複雑さに触れながら、「タッチパネルを使った発券などが当たり前になった劇場。僕なんかどうも苦手でね。どうやってボタンを押していいんだか分からない。年配の人たちが戸惑って、映画館に行っても切符が買えないという妙な事態になっている。僕は時々怒りさえ覚える」と述べました。
高齢者にとっては、新しいテクノロジーに馴染むことが難しくなっている現状があります。特に、タッチパネルや自動発券機を使用するシネコンのチケット購入は、ボタンの操作や画面の確認が難しい場合もあります。山田洋次監督は、そうした状況に戸惑いを感じている高齢者が映画館に行っても切符を買えないという問題が起きていることに疑問を抱きました。
映画館への善処を求める
山田洋次監督は、この問題に対して映画館側に対応を求める姿勢を示しました。「そういう人たちに対応するために、映画館もきっと努力するでしょう」と述べる一方で、切符を買うのが面倒くさいと感じている人たちにこそ、映画を観てもらいたいと強調しました。
映画は、知らない人たちが暗闇の中で一つのストーリーに共感し、笑ったり涙を流したりする体験を提供します。山田洋次監督は、「切符を買うのが面倒くさいという人にこそご覧になっていただきたい映画。知らない人たちが暗闇の中で、笑ったり、涙を拭いたり…それが映画の楽しさなんだということを改めて認識してもらえる機会になればいい」と訴えました。
まとめ
高齢者にとって映画館でのチケット購入は、新しいテクノロジーに苦戦する一面があります。山田洋次監督の言葉を受け、映画館側は高齢者に対応するための大切な施策を考えるべきです。一方で、切符を買うのに面倒くさいと感じている人たちにこそ、映画の魅力を伝える必要があります。映画はただのエンターテイメント以上の存在であり、知らない人たちが一つのストーリーに共感し、感情を共有することができる貴重な機会です。
未来の映画館は、より多様な人々が利用しやすい環境を整える必要があります。新しいテクノロジーに対する使い方の指導やアクセシビリティの向上など、様々な施策が求められます。そして、映画の楽しさや感動を広く伝えるためにも、映画館は常に進化し続ける必要があります。
<< photo by Kyle Glenn >>
この画像は説明のためのもので、実際の状況を正確に描写していません。