キオクシアと米ウエスタンデジタル、月内にも経営統合合意へ-報道
統合に向けた協議
キオクシアホールディングスと米ウエスタンデジタル(WD)が経営統合を目指して協議を行っていることが分かりました。共同通訊によると、両社は月内にも合意に至る見通しです。もし合意が実現すれば、この統合は半導体メモリー分野において世界最大規模のものとなります。
統合の概要
朝日新聞によると、統合後は両社によって設立される持ち株会社「KIOXIA Holdings」の下に両社が連なる形となるでしょう。統合比率はキオクシア側が49.9%、WD 側が50.1%となっていますが、実質的な経営権はキオクシア側が握ると見られており、キオクシアの早坂伸夫社長が持ち株会社の社長に就任する方向です。
統合の影響
経済新聞によると、登記上の本社はアメリカにあり、実質的な本社所在地は日本となる予定です。統合後は米ナスダック市場に上場し、東京証券取引所への上場も目指すとされています。この経営統合を実現するため、日本の3大銀行や日本政策投資銀行などが1 兆 5000 億円から1 兆 9000 億円程度の融資を検討しており、20 日までに金融機関と具体的な融資条件などを詰める予定です。
経営統合を支援する資金調達
ブルームバーグは9 月に関係者の情報をもとに報じたところによると、この経営統合を支援するために、3大銀行が最大 2 兆円の融資を実行するための検討に入ったとされています。
統合の意義と課題
キオクシアとWDの統合により、キオクシアは現在の半導体フラッシュメモリー部門で世界 3 位、WDは4 位となっています。統合により両社は韓国のサムスン電子と比肩する規模となるでしょう。しかし、合意後には各国の規制当局の承認が必要となるため、実現にはまだ不透明な部分も残っています。さらに、キオクシアに間接的に出資している韓国のSKハイニックスが統合に反発しているという報道もあります。
まとめ
キオクシアとウエスタンデジタルの経営統合が月内にも合意に至る見通しとなりました。この統合により、半導体メモリー分野における世界最大規模の企業が誕生する可能性があります。しかし、統合の実現にはまだ課題が残っており、各国の規制当局の承認や関係者の反発などが予想されます。今後の動向に注目が集まります。
<< photo by Martin Wischeropp >>
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